お久しぶりです。
原田です。
実は今日は、ちょっと怒ってます。
というのも、この写真を見てください。
事務所からも自宅からも近い近所での風景です。
ひどいでしょー。
えっ? 何が?
ちょっと、わかりにくいかも知れません。
詳しくご説明すると
新興住宅地として30年以上かかって開発された地域の
隣に広がる、一面田んぼの区域。その一角がある日突然埋め立てられてたのです。
確かに、道一本すぐそこまでは、住宅地として利用されているのですが、
この埋め立てられた場所には、土地改良として大きな税金も投入されている
農地利用のみの場所のはず。
無計画な土地の利用を(それが例え自分の土地だとしても)許すと
秩序の無い街並みや地域性の破壊が起こり混乱しますので、
それを防ぐために「都市計画」という法規制があります。
その「都市計画」による調整区域として、田んぼのまま保全されるべき
こんな場所に、住宅が建つとは!!!
近所の人達も、「あれってイインカイ??」って首を傾げています。
おそらく、地主の親族が、調整区域にもかかわらず、
特権(裏技)で家を建てるのだろうと思います。
田んぼは儲からないからやめて、
てっとり早く埋めちゃったんでしょう。
でも何で、これにかかわったプロの人たちは、
止めなかったんでしょう。
この国をあげて、地球をあげて、
環境維持に取り組んでいる世の中で、
ここに家を建てる人は、表札にいったい何んと掲げるんでしょうか。
同じ地域の人間として恥ずかしいです。
一度田んぼを潰すと二度と元には戻せません。
この前に走っているコンクリートの門型も、
ちょっと前まで田んぼと団地の境のオープンな用水でした。
そこには、小魚やザリガニ、タニシなどがいて、
近くに住む僕も子供のころからよく遊んでいたものでした。
それが今ではご覧のとおり。
痛々しいばかりです。
向こうに見える小学校では、地域住民と学校が一体となって、
校庭の一画にビオトープを作り、蛍を飛ばし、メダカを増やしています。
娘達も僕も何度も活動に参加協力しています。
このものすごく矛盾している事実に無力感を感じます。
現代は、パワーショベルやユンボーなど、重油で動く機械に頼って、土木工事を
安価でやっていますが、これがいつまで続くんでしょうか。
土を触るとわかりますが、土工事というのは非常に重労働です。
簡単にはできないので、僕らの建築設計では、
極力土地の形状は触らずに建てることに心がけるくらいです。
皆、家を建てる時地鎮祭をやりますが、その時土地の神様にお伺いを立てて、
どうぞ見守ってくださいとお祈りするのに、ここの人も地鎮祭するんでしょうかね。
(harada)