最近、「小さな家」のご相談が増えています。
「小さな家」のご相談いただいています
先週は2組いらっしゃった方がどちらもご実家所有の小さな土地に、2人暮らしの住まいをご計画していらっしゃいました。
雑誌などでは都市部では昔から話題になっていますし、ネットの建築系サイトでも繰り返し取り上げられています。
ところで「小さな家」って、どこからが「小さな家」なのか?
定義があるわけでは無く、一般的には25坪以下くらいを指すようですが、比較的広い家が多い福井の感覚だと、延床面積30坪以下くらいでしょうか。
「小さな家」の理由は
小さな家をオーダーいただく場合の理由は。。
1:そもそも土地の面積が小さい
2:住まわれる人数が少ない。1人か2人。
3:コストをかけたくない
4:土地はそんなに小さくないが、庭を広く取りたいので、家は小さくしたい。
が多いようです。
最近、ご相談いただく場合は、上記のうちの複数の理由があてはまるケースが多いです。
「小さな家」のメリット
「小さな家」と聞いて、あまり良い印象が無いかもしれませんが、メリットもたくさんあります。
1:土地の選択肢が増える。生活に便利な中心部の小さな土地でも可能になる。
2:コストが抑えられるので、質を上げたり、こだわりを実現できる。
4:冷暖房費などの光熱費や固定資産税などランニングコストが抑えられる。
5:日常の掃除が楽。外壁や雨どいなどのメンテナンスの負担も小さい。
家が小さいと、いろんな形状の土地で建築可能になります。
または同じ広さの土地なら、庭が広く取れたり、隣の家との距離がとれて風通しや明るさが確保しやすいです。
床面積が小さければ、建築費用は抑えられるので、その分をインテリアや設備のこだわりに向けられたり、あるいは、家具や薪ストーブなど趣味的な部分に費用をかける余裕が生まれます。
「小さな家」の設計は難易度高い
設計においては、小さな家の設計・間取りは、実は難しいです。
ただただ、すべてをちんまりとしたのでは、使いにくい、窮屈な、安っぽい住まいになってしまいます。
そして、大切なのは、住まい手自身の自分の望む暮らしへの洞察力です。
自分たちが心地いいのはどういう時なのか、住まいで過ごす時間の中で何を大切にしたいのか、じっくり、ご自身と向き合って答えを出していくことが必要です。
ステレオタイプ的な、LDKが広くて、客間があって、書斎があって、家事室があって。。と目的別のスペースをあれこれつくろうとする考えでは「小さな家」はつくれません。
「小さな家」の収納
そして、「小さな家」で一番のやっかいは、収納です。
収納スペースも当然多く作れないので、物との付き合い方、ライフスタイルそのものを見直す必要があります。あったら便利。は無くても大丈夫。
それくらい、大胆に考えていければ身軽に生きていけそうです。
ちょっと、ハードル高いかもしれませんが、いろんな事を改めて深く考える、良い機会だと思います。
「小さな家」は暮らし力が必要
と、ここまで書き出してみて、「小さな家」は誰にでも住めるとはかぎらなさそうです。
やはり、住まい手にある程度の暮らす力→暮らし力?が必要になりそうです。
きちんと、自分たちのとってのちょうど良い暮らしを考えて見て、時には、それは本当に必要だろうか?いつまで使うんだろうか?と自問自答してみて、結果、そのちょうど良さをカタチにしたら、「小さい家」だった。というのが理想的かもしれません。
家の広さを考える前に、ちょっと立ち止まって、自分たちにとってのちょうど良さを考える。
そんな家づくりもありかもしれません。
ル・コルビジェの「小さな家」
小さな家と言えば、そのままズバリの「小さな家」
ル・コルビジェのレマン湖の小さな家が有名です。
両親のために作った わずか60㎡の本当に小さな家ですが、そこには素敵なアイディア・プランが詰め込まれています。 写真やデッサン画があって眺めていても楽しい本です。
hawsの本棚にあります。お貸し出し出来ますので、お声かけください。
haws建築設計事務所
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