雨が降った時のコンクリート工事

微妙なお天気が続きますが、福井県の梅雨入りも、もうそろそろですね。
雨が降る日が続くと、いろいろ現場は頭が痛くなります。
まずは建築工事で最初の工程としてスタートする基礎工事。
ザックリ言うと、コンクリートを流し込んでつくる家の土台となる部分です。
20170612153250.jpg↑写真はハウズの事務所のコンクリート打設状況

雨が降っても大丈夫なの?

   
「基礎コンクリートを流し込む時に、雨が降ったら大丈夫なの?」
まずは、「一般的には大丈夫。場合によっては要注意」というのが結論です。

では、要注意な場合も含めてご紹介します。

問題は全く無い場合

●コンクリート打ち(流し込むことを打設:だせつとか打つとか良います)の前日とかに雨が降って廻りが濡れてる
→これは、全く問題がありません。コンクリートの品質に影響は与えません。夏の暑い時は水を撒くくらいです。
●コンクリートを打って、数時間後に雨が降ってきた
→これも問題ありません。むしろ陽射しが強い時はコンクリートを打った後、水をかけて急激な乾燥を防止する事が丁寧な仕事とされているくらいです。
●コンクリートを打った後の雨で、基礎がプールみたいに水浸しになっている
→ちょっと、びっくりするかもしれませんが、ご安心ください、問題ありません。コンクリートの表面から水が染み込んでいくことはありません。
コンクリートが固まるのはコンクリートが乾いていくのでは無くて、化学反応の結果なのです。コンクリートは水の中でも硬化します。
したがって強度的に全く影響ありません。

問題が無いように慎重に

●コンクリート打ちの最中に雨が降った
→これが一番心配なケースでは無いかと思います。
コンクリートの中の水分量は設計の段階で計算されて配合されています。そのコンクリートを流し込んでいる最中に雨が降ってくると水分が増えてしまうような気がしますよね。確かに微量には増えるかもしれませんが、建築というのは現場で作っていくものなので、予測してなかった突然の雨ということもどうしてもありえますから、こういう誤差は必ずあるものと考えて、最初からその分を織り込んで設計します。根本的にこういう誤差は必ずある前提で許容量を織り込んで強度を考えてあります。
それを考慮していくと、一般的な雨が降った程度では差はないとは言わないけども、実際問題としては問題にする次元ではないということです。
ただし、建て主さまからすれば非常に心配なのはよくわかります。
ですから、前日から強い雨が降るとか、ましてや台風が来るとか分かっていれば、現場も翌日などに順延するような対策は十分必要でしょう。
●仕上げの土間コンクリートを打っている最中に、雨が降ってきた
→これは強度的に問題は無いのですが、表面にポツポツ雨の後が残って荒れた感じになったり、白華現象といって白っぽい状態になってしまったりします。これは最終的な仕上げ面をモルタルのコテ仕上げでおさえる事で対応できる場合もありますが、いわゆる「コンクリート打ちっぱなし」仕上げでしたら難しいです。
なので、お天気予報を確認して少なくとも施工当日は確実に雨が降らない日を選ぶか、予期せず降ってきてしまった場合は、すぐに養生シートで覆うような配慮が必要です。
つまり強度の問題は無いけれど、見た目の問題があります。ので、現場の細やかな対応が必要。という事です。

まとめ

夏の暑い日、冬の寒い日、雨や雪や風の中で現場で人の手で作り上げられていく建築に、工場の中で精密に作られていく工業製品と同じ精度や厳密さを求める事が無理だという前提で、それでも、建て主様に対して可能な限り誠実でありたいと考え私たちは設計監理をしています。そして、それは施工者の方たちも同じ想いです。
なので、不安なお気持ちになる事があったら、どんどん聞いてもらう→納得していただく→信頼が深まる→いい建物ができる。という循環にしたいな、と思ってます。

20161007162249.jpg

20160821104554.jpg

haws建築設計事務所

住所:福井県福井市運動公園1-1912

TEL:0776-33-1220 E-mail ent@haws.jp

【設計相談会のご案内】

毎日開催。当日予約可能ですが予約優先となります。お気軽にお越しください

【まずはメールで問い合わせてみたい】

気になる事なんでもどうぞ

最新記事

New Posts

1/3・1/4【初春の設計相談会】

年末年始はご家族で集まってゆっくり話す時間もとりやすく、家づくりの話題で盛り上がる事もあると思います。 そこでハウズでは、疑問や不安などをちょっと相談してみたい!とお考えの方のために【初春の設計相談会】を開催いたします!

年末年始休業のお知らせ

【年末年始の休業】 2023年12月28日~2023年1月3日まで、通常業務はお休みいただきます。 新しい年は2024年1月4日からスタートです。 宜しくお願いいたします。 ※急用の場合は0776-33-1220までご連

「無料プレゼンテーション」のご案内

「無料プレゼンテーション」のご案内 →受付終了いたしました!ご応募ありがとうございます。 来年こそは住まいのことを具体的に考えたい!とお考えの方にとっては、この冬はゆっくりじっくり 時間をかけて検討したい季節ではないでし

リーフレット新しく作りました

事務所のリーフレットを新しく作成しました。   ハウズのコンセプトや施工事例、ご相談から完成までの流れについてまとめたリーフレットです。 ご希望の方は、下記の資料請求フォームより必要事項をご入力の上ご請求くださ

リトリートハウスお引渡しでした

昨年末よりリノベーション工事中でした「リトリートハウス」本日完成、お引渡しでした。 祖父母の家を外観はほぼそのまままに、内部の天井を一部取り除き、長い年月で飴色になった木組みの美しさを堪能できる空間に大胆に改築。 &nb

お盆の設計相談会

お盆は家族や親せきが集まって、ゆっくり家のことを話せるタイミングでもありますね。 そんな時、いろいろ相談したくなったらぜひご予約下さい。   【お盆の設計相談会】 :2023年8月13日~16日(10:00~1

設計実例紹介BLOGの案内

こちらの公式WEBの設計実績には掲載していないお住まいをこちらのBLOGでご紹介しています。 最新版は「川辺の家」  【忙しい子育て世代のための家事動線良し、眺め良しの住まい】 コチラからどうぞ! ↓ https://h

Instagramのサブアカウントご紹介

インスタグラムのサブアカウントを開設して1年。 「haws_share」なかなかマメに発信できませんが公式BLOGに載せるまでもない、事務所の様子やちょっとお知らせ?自慢?したい話題をアップしています。 ↓模型の写真撮影

「2023年GWの設計相談会」

GWは家族だけでなくご実家のご両親などと一緒に過ごす事も増えますね。 これからの住まいのことなども話題に出るかも。 そんな時、ちょっとプロに相談してみたいな、って流れになるかもしれません。 「実家の敷地の空いている場所に

2023GWの営業時間のお知らせ

2023年GWが始まりましたね。 ハウズのGWの営業予定は下記の通りです。 4月29日~5月2日・・・ 通常営業 5月3日~7日・・・打合せと相談会のみ営業 ◎通常営業の場合でも事務所が不在の場合もありますので事前に(0

コラム

column

リフォーム とリノベーションの 違い

リノベーションと今までのリフォームという表現とどう違うのか?実は、両者の厳密な定義や線引きはありません。最近の状況やハウズの考え方を少し整理してみました。

住みながらリフォームって出来るの?

住みながらのリフォームは可能かどうか?条件やデメリットについて詳しくご説明します。

答えはYESです。

ただ、リフォーム内容や住まいの状況やご家族様の覚悟によっては、という条件つきです。

詳しくご説明していきます。

本体工事費用以外にかかる費用について

家の本体の工事費用以外にどれくらい費用がかかるか不安!という方のために予備知識として知っておいていただきたい、まずはどんなものがあるのかを具体的に詳しくご紹介します。

プレハブ住宅のリフォームは難しい

世間では大工さんや小さな工務店さんは、「プレハブの増築は出来ません」という場合が多いようです。出来ないのではなく難しいだけです。お困りの方がいらっしゃたらご相談ください。

インタビュー

Interview

#10いえひさの家

(夫婦・子ども2人)

土間空間と庭がつくる豊かな暮らし

土間のある暮らしに共感を感じて

#05上新庄の家

(夫婦・子ども1人)

ゆっくり、じっくり、

家づくりを楽しむことができました

#01クワトロハウス

(夫婦・子ども2人)

27坪の敷地に建つ秘密基地

決め手は主張しすぎない設計と男女のバランスの良さ

PAGE TOP