陽当たりの良い家にするために必要な事

土地を選ぶ時やプランを考える時に、気になる事のナンバー1は「陽当たりが良い家になるかどうか?」だと思います。

「陽当たりの良い家」のイメージ

誰もが憧れる「陽当たりの良い家」

具体的にはどういう家でしょうか?

それは。。。

・不快な夏のギラギラした直射日光は遮る。

・春や秋はちょうど良い陽ざしが家の中を明るく照らす。

・特に冬の晴れ間の暖かい陽ざしを最大限、取り入れる事が出来る家。

そんな感じでは無いかと思います。

 

そして、そんな「陽当たりの良い家」が建てられる土地選びやプランの為には、「とにかく南側に大きな窓さえつければ良い」と考えがちです。

 

実際にそういった視点で不動産屋さんなどは「南向きの土地だから良いですよ」と言うし、ハウスメーカーの営業マンの提案プランは南にリビング!がお決りかもしれません。

でも実はそう簡単にはいきません。

 

なぜなら、本当の意味で「陽当たりの良い家」にするためには、自分の土地の形状だけで無く周辺の環境にも注意が必要だからです。

 

特に南側からの陽当たり具合を左右する、お隣の建物の、屋根の高さや形状、距離(離れ具合)を確認しつつ、季節ごとの日射角度(太陽の高さ)と合わせて日射範囲を確認することが大切です。

 

ポイントは「季節による太陽の動き」

ここまで読み進めていただいて、「日射角度、日射範囲って聞くだけで難しそう・・・」ってちょっと読み進めるのが嫌になったかもしれませんが、大丈夫です。

基本は小学校時に習った「季節による太陽の動き」です。

これですね↓

これさえ想い出してもらえれば、これからのお話はすぐにイメージできます!

ご覧のように夏の太陽は高く、冬の太陽は低い。

 

冬至の太陽の角度が約30度。

春分秋分が約55度。そして夏至は約80度。

 

冬は低く、夏は高い。

って何となく季節ごとに体感で感じてますが、実際にこうやってみると冬の太陽って随分低いですよね。

そして、夏はほとんど真上です。

 

南側のお隣に2階建ての家が

さて、そこで、冬至の頃の太陽の日射角度が約30度となると、南側のお隣に2階建ての家が建っていると仮定した場合に、その南側の家からどれだけ距離をとって、自分の家を建てれば、冬でも南の1階の窓に日射を直接受け取ることが出来るのか?

シュミレーションしてみると。。。。

おおよそ10mくらい必要になります!

 

「南隣の家から10mの距離をとって家を建てる」

というのはもちろんプランや家の大きさにもよりますが、一般的な40坪前後にカーポート2台分のプランなら敷地が80~90坪程度の広さが必要になってしまいます。

これは、ちょっとどなたにでもあてはまる条件では無いですよね。

お隣から4mの距離を取ってみると

それでは、実際にもっと現実的なケースとして、「仮に南の隣地境界線から4m離して家を建てた場合」にどんな風に陽射しが入るのかを、シュミレーションしてみました。

↓上記でご説明したように冬至の太陽はとても低いです。約30度の高さです。

真南に来た時も、4m離れた南隣の家の陰になって、2階の窓には暖かい陽射しが入りますが、1階の南の窓には陽射しが入りません。

 

そういう時の解決方法としては

そういう場合の解決方法としては、LDKを2階に設ける、いわゆる「逆転プラン」や2階の南面に大きな窓を設けて吹き抜けを介して1階のLDKに陽射しを取り入れる「吹き抜けプラン」があります。

ただ、これらも、デメリットがあって、「逆転プラン」はキッチンが遠いため食材を持って2階に上がる大変さやゴミ出しの不便さがあります。特に建て主様のご年齢が高い場合には要注意です。「吹き抜けプラン」は冷暖房のロスが大きく施工面積も増えるので、建てる時、住んでから、のコストの問題を最重要視される場合は問題になりがちです。

さらに、南隣の家の高さや屋根の向きなどがもっと厳しい場合は、吹き抜けを設けたとしても、採光が難しい場合もあります。

そういった場合は、以前ご紹介した「ブログ記事アーカイブ:陽当たりが心配という場合の工夫」の様に「吹き抜け+トップライトで陽射しを取り込む」や「南の陽射しにこだわらない」などの方法も合わせて考えると有効です。

まとめ

いずれの場合も、その敷地、そのプランでどれくらいの陽当たりが確保できるかどうかは、周辺の建物(場合によっては道路の向こうの建物も含めて)もモデリングして、CGソフトによる一年を通しての日照シュミレーションで確認してみる事がとても大事です。

ハウズでは必要であれば、最初の「プレゼンテーション」の際にご提案プランの陽射しの入り方についてパソコンでご覧いただきながら説明いたします。

さらに土地の購入をご検討中で、陽当たりについてお悩み中の方には、シュミレーションも可能ですから設計相談会でご相談下さいね。

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